僕が診断をもらったとき、母は「うちの子を障害者扱いするんですか!」と泣き叫びました。
母にとっては「障害」という言葉がそれほど衝撃的だったということなのでしょうね。

障害とは、そもそも何でしょうか?

障害には一次障害と二次障害があります。特に、当事者を苦しめるものや、生活に支障の出るものを障害と言います。周りが大変だから障害だとか、障害だから良くならないとかいうことは、決してありません。

聴覚や視覚は、研究も進んでいて補聴器や眼鏡があります。しかし、発達障害の場合、まだまだ研究も進んでおらず、社会の理解もあまり得られていません。支援ツールも随分と作られていますが、眼鏡や補聴器と違って、「人が話をしているときにスマホをいじるな!」「そんなおもちゃみたいなもの、職場に持ち込むな!」というように叱責されることも残念ながら少なくないようです。

そのため、まずは発達障害であるということを本人や家族が認識し、二次障害を防止するとともに、支援ツールの活用や適切な心理支援を行うことが大切だと、僕は思います。

もし「障害ではなく、脳のタイプの違いだ」と認識しても支援が受けられるなら、それが一番だと思います。しかし、実際問題として、日本はまだまだ、そういう寛容な社会になるには時間がかかりそうですよね。

今のところは、発達障害も「障害」に分類されるのが自然なことかなあ、と思います。

それに、「僕は障害者じゃない!」と主張する気は、僕にはありません。
それは障害を持つ人に対して失礼のような気がするのです。

障害があるのは、悪いことではないですよね。
大切なのは、何かしてもらったら感謝を表現することと、自分が周りに何を返していけるか考えることだと思います。

僕は、僕と同じような悩みをもつ子供たちのためのツールデザインを続けていくことが、自分が周りにできることだと思っています。
明日から一週間、また、子供たちのために頑張ります。



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ADHDの場合、薬を処方してもらえる場合があるそうですね。

コンサータのことは本に出てきました。ADHDにはかなり効果があり、成人への使用が日本でも認可されたと聞きました。

僕は広汎性発達障害であり、ADHDは傾向があるだけですが、集中できるようになるなら子供時代の僕は「その薬をちょうだい」と言ったでしょうね。自分ではなく、周りのために。

僕も、中学校ではよくダメな奴だと言われたし、ダメな奴だと思っていました。どれだけ気をつけてもどれだけ努力しても、手にメモを書き腕まで文字でいっぱいにしても、結局周りに迷惑ばかりかけてしまう。それが本当に悲しかったし、悔しかったです。僕なんかいないほうが周りのためだ、などと本気で思ったこともあります。

それでも僕は勉強だけは自信があったので、勉強にすがりつくように頑張りました。高校では入りたかった部活も我慢して、使える時間のうちほとんどのを勉強に費やしました。そして、親や祖父母が喜ぶような大学に入学しました。

だから大学生活にはとても期待していましたし、勉強で頭が良くなったら忘れ物もしなくなって会話もうまくなるはずだと思っていました。でも数年ぶりに会った友人に言われた一言が「全然変わってねーな、お前は!」でした。衝撃的でした。友達に合わせて僕も笑いました。内心僕は絶望していました。それをきっかけに、二次障害を発症して精神科に行きました。1年以上経っても全然治らないので、ネットで調べて発達障害というものを発見し、支援センターに行きました。診断後に発達障害専用のデイサービスに通い始めて数か月で、二次障害は治りました。それから面接で職を得て、現在に至ります。

長くなりましたが、僕は全くの薬なしで問題なくここまで来たわけではないんです。診断されたばかりのときは、「自閉症を治す薬」を血眼になって探しましたし、規定量以上のサプリメントを飲み続けたりもしてしまいました。

でもそんなことをする必要がなくなったのは、デイサービスのカウンセリングと、デイサービスの頼もしい先輩たちの存在と、母のおかげです。僕の母は、泣き虫でよく癇癪を起こしますが、泣きながらも僕の話を聞いてくれました。「あんたの昔からのいいところは、優しいところ。空気を読む能力なんてそんな表面でしか人を評価しないような職場は、受からなくて正解だよ。そんなことであんたが優しくなくなっちゃったら、お母さん泣いちゃうから!」と励ましてくれました。

嬉しかったです。
本当に。

薬に頼ると、子供の自信がなくなるのではないか?というご心配もあるかと思います。
自信を持ち続けるには、薬でできるようになったことよりも、お子さん本来のいいところを褒めてあげることだと思います。「自分はダメなやつ」という認知の歪みは、薬だけでは治せません。カウンセリングは薬と併用することができます。

僕には後輩たちの優しさが見える気がします。人を責めたり仕返ししたりしない。ちょっとお人好しすぎる。自分の得意なことには集中しすぎる。そんな後輩たちは、日本の未来を作る重要な人材になっていくことでしょう。僕も、負けていられません。

親御さんの皆さんは、お子さんのいいところを、他にもたくさん知っていることでしょう。思春期には、うざがられることもあるかもしれませんが、褒めてあげてほしいと思います。内心、嬉しいものですよ(笑)


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